2008年07月24日

派遣は、バブルの呪いか?

バブル崩壊後の”空白の10年”は、それまで連綿と先輩から後輩へ受け継がれてきた人材育成というバトンのリレーを断ち切ってしまいました。

そして、一度無くしてしまったバトンを取り返す努力をせずに、財務が弱体化していた企業は、規制緩和によって目の前にぶら下った”派遣”という甘い罠に安易に引っかかってしまいました。

(今思うと、この罠はあまりにも巧妙だったといえます)

”派遣”のような非正規雇用労働者の導入は、労務費の節減を可能にしましたが、同時に人材へ投資するということを放棄することでもありました。”派遣”では支払った分の成果しかでませんが、投資をした人材からは、投資した分の数倍、数十倍の成果を得られるかもしれないのにです。

このような非戦略的・非戦術的・非長期的な、つまり、”いきあたりばったり”な対策を行って短期的な収益UPを得た代償は、人材不足による日本経済の弱体化です。

本来、正規社員として責任を負って仕事を行い、鍛えられ成長するべき若者が、”派遣”という形態で働くということは、日本における人的資源の浪費以外になにものでもありません。

人的資源を食いつぶして短期的な収益を得た各企業、そして”派遣”の規制緩和を推進した政府の罪は重いです。よって、その罪を自覚し、軌道修正を行う努力をするべきなのが、”今”なのだと私は思います。

そうして、健全な社会になったときこそ、バブルの呪縛から解放されたといえるでしょう。
posted by 台北猫々 at 19:39| Comment(0) | TrackBack(0) | コラムみたいな