2007年10月21日

「質量保存の法則」と「質量とエネルギーの等価性」 その4

その2の続き

ところが、これはちぐはぐした考えになるのですね。物理と化学を合わせた考えでは、結合エネルギーも質量として扱うので、原子の質量は陽子・中性子・電子+結合エネルギーということになり、よって燃焼においても電子の結合エネルギーの減少分だけ、エネルギーを放出しているのなら、質量は減少しているとして扱うべきということになります。

ただ、核融合・分裂反応と比較して、化学反応では放出するエネルギーが小さい(つまり質量欠損がとても小さい)ので、化学反応では、質量の減少は無視してもいいというのが一般的なのだそうです。


追伸:
Webなどを調べていると、良く「厳密には燃焼によっても質量は減少している」と特に説明もなく書かれているのを見かけますが、これだけを見ると混乱してしまいそうです。「厳密には」ではなくて、「特殊相対性理論の質量とエネルギーの等価性を考慮すると」と言わなければいけないんじゃないのと思いました。
posted by 台北猫々 at 11:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記メモ

「質量保存の法則」と「質量とエネルギーの等価性」 その3

ちょっと一休みして、核融合反応について。

<水素の同位体>
水素(軽水素)・・・陽子1個、電子1個
重水素(D)・・・陽子1個、中性子1個、電子1個
三重水素(T)・・・陽子1個、中性子2個、電子1個

また、
ヘリウム・・・陽子2個、中性子2個、電子2個

核融合反応には(D)と(T)を使います。
(D)+(T)= ヘリウム + 中性子1個

反応前と反応後の質量を比較すると、
(D)+(T)> ヘリウム + 中性子1個
となります。

ヘリウムの陽子-中性子は非常に固く結ばれるため(位置エネルギーが深いため)、その分だけ軽くなります。原子核の重さがこのように陽子の中性子の重さの単純な和にならない現象を、質量欠損とよぶ(理科年表より)。

核融合反応によって放出されるエネルギーは、この「質量欠損」に起因します。

参考:
http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/iter/001.htm
http://www.rikanenpyo.jp/kaisetsu/buka/buka_002.html
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